【飲食店・工場】
HACCP(ハサップ)対象の事業者とは?
2018年6月に可決した改正食品衛生法によって、2020年6月1日より、日本でもHACCP導入の義務化が始まり、2021年6月からは完全義務化となりました。飲食店・食品工場・スーパーマーケットなどの事業者の中には、「導入の範囲内と聞いたけど実際どうなの?」・「どこまで対応したら良いかわからない!」と悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、「HACCP義務化の対象となる事業者」・「対象外になる事業者」の定義をご紹介します。
▼ゴミが溜まりにくい!掃除が簡単!ステンレス排水溝等をご紹介▼
■HACCP(ハサップ)導入の対象となる事業者は?
対象は「食品の製造・加工、調理、販売、飲食店などの食品を扱うすべての事業者」です。大規模な食品工場や、スーパーマーケット、個人経営の飲食店もHACCPを導入しなければなりません。
また、学校や病院等の営業ではない集団給食施設も、HACCP に沿った衛生管理を実施しなければなりません(ただし、1回の提供食数が20食程度未満の施設は対象外)。
しかし、小規模事業者と大規模事業者とでは、人員や資金面で差が出てしまいます。そこで改正食品衛生法では、事業規模ごとの基準を設けています。
●一般事業者…従業員数が50名以上の企業
→ HACCPに基づく衛生管理(旧基準A)
●小規模事業者…従業員数が50名未満で、一般衛生管理の対応範囲内の業種
→ HACCPに沿った衛生管理(旧基準B)
※従業員数:アルバイト・パートタイマー含む。
■「HACCPに基づく衛生管理(旧基準A)」「HACCPに沿った衛生管理(旧基準B)」とは
HACCPに基づく衛生管理(旧基準A)〈対象:一般事業者、と畜場、食鳥処理場〉
Codex ※ の「 HACCP 7原則」に基づき、食品等事業者自らが、使用する原材料や製造方法等に応じ、計画を作成し、管理を行う。
HACCPに沿った衛生管理(旧基準B)〈対象:小規模事業者〉
各業界団体が作成する手引書を参考に、簡略化されたアプローチによる衛生管理を行う。
具体的な内容は、厚生労働省のWEBサイトで手引書等が公開されています。また、保健所でも相談ができますし、業界団体のセミナーへの参加や、外部アドバイザーを採用するなどし、導入に向けて進めていきましょう。
※Codex(コーデックス)とは:国連機関であるFAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)が合同で1963年に設立した国際食品規格委員会及び食品規格。日本を含む187ヶ国と1機関(EU)が加入している。
■HACCP(ハサップ)導入の対象外となる事業者は?
「公衆衛生に影響が少ない(食品衛生上のリスクが低い)事業者」は、HACCPに沿った衛生管理を行う必要はありません。ただし、従来の一般衛生管理は当然ながら必須です。
〈 HACCP導入対象外の業者 〉
① 食品又は添加物の輸入業
② 食品又は添加物の貯蔵又は運搬のみをする営業(ただし、冷凍・冷蔵倉庫業は除く。)
③ 常温で長期間保存しても腐敗、変敗その他品質の劣化による食品衛生上の危害の発生の恐れがない包装食品の販売業
④ 合成樹脂以外の器具容器包装の製造業
⑤ 器具容器包装の輸入又は販売業
※上記のうち、①~③及び⑤の営業者については、衛生管理計画及び手順書の作成も不要です。
※学校・病院等の営業以外の給食施設のうち、1回の提供食数が20食程度未満の施設や、農家・漁家が行う採取の一部と見なせる行為(出荷前の調製等)についても、営業届出及び衛生管理計画・手順書の作成は不要です。
■【飲食店・工場】HACCP(ハサップ)対象の事業者とは? まとめ
HACCP義務化は、製造から販売・飲食店、集団給食施設まで食品業界すべての事業者が対象です。
HACCP導入の内容は、事業規模によって変わります。なお、公衆衛生に影響が少ない(食品衛生上のリスクが低い)事業者の場合は、HACCP導入の対象外になる場合もあります。
まずは、あなたの会社が対象となるかどうかの確認から始めましょう。対象となる場合は、厚生労働省や各団体の手引書などを参考にしながら導入を進めていきましょう。
※参考:厚生労働省HP HACCPページ
●関連記事「様々な HACCP(ハサップ)認証機関 ― 違いを教えて!」↓
▼ゴミが溜まりにくい!掃除が簡単!ステンレス排水溝等をご紹介▼
◎ダイケンは「HACCP対応ピット」として厨房用ピット・集水桝を製造・販売しています。
「内装建材 ピット・グレーチング・玄関マット カタログ」「製品情報・図面データ」はコチラ↓